アメリカで無痛分娩で出産!番外編②:バースプラン

どんなお産にしたいのか、その希望を書いたバースプランを共有したいと思います(実際に使用したエクセルデータを記事の最後に添付したので、よければダウンロードしてお使いください)。こちらは作成後に、事前にかかりつけの産婦人科医に確認してもらいました。

病院では担当の看護師は時間帯に応じて交代するため、複数枚印刷して持っていきました。そして、渡すたびに内容を確認してもらいました。印刷する際には、できるだけ読みやすいよう、大きめに印刷しました。項目数も多いと読んでもらえないと思い、できるだけ少なめにすることを心がけました。

バースプランの必要性についてですが、お産を終えて思ったのは、これは医師や看護師に向けてというよりも、自分のお産に対する考えや知識を整理するのに役に立ったと思います。実際には、何か処置を施す時には、必ず事前に医師や看護師から説明があるので、その時に自分はどう考えていてどうしたいかを伝えるのに、このバースプランを作成しておくととても便利です。医師や看護師はベテランですので、それぞれの状況に応じて最適解をもっているはずで、このバースプランを読んで対応を変えるような場面はあまりないのかなとも正直思います。それを踏まえて、本当にお願いしたいことは、直接口頭で伝える必要があると思います

以降、順に内容を記します。

基本情報

Contact info

主な連絡先を書きます。

  • primary doctor

かかりつけの産婦人科医の名前・住所・電話番号

  • support person

立会人の名前・住所・電話番号

  • pediatrician

産後に通院予定の小児科の名前・住所・電話番号

Insurance

加入している保険を書きます。以前他の人のブログで、出産時に処置をした人の中で保険のネットワーク外の人が含まれていて、後々高額請求がきたという話を読みました。ですので、この下にも書きますが、処置をする人が全てネットワーク内であるようにお願いするためにも、ここで保険の情報を書きました。

Drug alergy

これはとても大事な情報なので、基本情報に書きました。

出産時の希望

All the time

出産の間、全てを通してお願いしたいことを書きました。

  • I’d like the hospital staff limited to my own doctor and nurses (preferably no students or interns present)

病院では育成目的で学生やインターン生を同席させたり、簡単な処置を担当させることがあるようで、それはできればやめてほしいと書きました。

  • I’d like the hospital staff limited to in-network staff members.

処置をする人が全て保険のネットワーク内であるようにお願いしました。かかりつけの産婦人科医によると、病院のスタッフは全員、私が加入している保険のネットワーク内だそうですが、ここはアメリカ、何かあっても結局全ては自己責任の国なので、念には念を入れてお願いしておくべきかと思い書きました。

During labor

分娩時にお願いしたいことを書きました。

  • My delivery is planned as a vaginal delivery with an epidural.

無痛麻酔による経膣分娩予定と書きました。

  • I’d like to have an epidural conducted preferably by a fellow or an attending MD.

無痛麻酔を投与する人は、fellowかattending MDがよいと書きました。同じくアメリカで無痛分娩で出産した知人から、麻酔の入れ方が悪かったせいで投与し直すことになったと聞き、上手な人にうってもらいたいと、かかりつけの産婦人科医に相談したところ、この2つを書くとよいどアドバイスをもらい、書きました。

  • I’d like to have a painless labor.

痛くないお産がよいと書きました。私は子宮口が4-5 cm開く前に、3-4分間隔の陣痛が来てしまったのですが、その際、子宮口が開くのを待たずにすぐ鎮痛剤と無痛麻酔を入れてもらえたのは、もしかしたらこの項目がったおかげもあるかも?しれません。

  • I’d like to be frequently updated on the progress of the labor.

出産の進行状況を頻繁に共有してほしいと書きました。

  • I’d prefer my husband to be present only during stage 1&4 (not 2&3). He can look away or be behind the curtain.

立会人である夫には、ステージ1と4(子宮口全開大までと、産後のカンガルーケア時)だけ立ち会ってもらい、ステージ2と3(いきむ時と、胎盤排出時)は離れたところにいてほしいと書きました。アメリカでは全てのステージに立ち会うのが一般的かと思いますが、出血の激しいステージ2と3は、私があまり見てほしくない思いがあったので、こう書きました。

  • Unless it is completely necessary, I do not like to do the following:
    membrane sweep, cesarean section, episiotomy, forceps or vacuum extraction

必要がなければ、卵膜剥離、帝王切開、会陰切開、吸引・鉗子分娩は避けてほしいと書きました。そもそも、必要な時にしかやらないと思うのですが笑、こう書くことで処置を施すまでの様子見時間を少し長めにとってもらえるかなと思い書きました。病院側からすると、他の患者さんもいるので、一人一人にかける時間はできるだけ短いのが理想的かと思いますが、そうした中で、慎重に対応してもらいたいとの気持ちも込めて書きました。

  • If a C-section is necessary, I’d like my partner not to be present in the room.

これも立ち会いに関する上の記述と同じ理由で、もし帝王切開の場合は、夫は別の部屋にいてほしいと書きました。

Right after delivery

出産直後にお願いしたいことを書きました。今回書かなかったのですが、後で夫がへその緒を切りたかったと言っていたので、次回があれば、追記しようと思っています。

  • I’d like to have 5 cm section of the cord.

へその緒を5 cm取っておいてほしいと書きました。

  • I’d like to see my placenta.

胎盤を見たいと書きました。

  • I’d like to have skin-to-skin contact and breastfeed after my baby being wiped cleaned.

産後直後のカンガルーケアと授乳は、赤ちゃんを取り上げた後に血をふき取ってからがいいと書きました。病院が提供しているオンラインクラスを見ていると、人によっては生まれたてのへその緒もまだつながっていて、血だらけの状態ですぐカンガルーケアをしていたのですが、私は赤ちゃんを綺麗にしてもらってから抱きたいなと思いこう書きました。

  • Circumcision should NOT be performed.

男の子の場合に限りますが、割礼はしないでほしいと書きました。アメリカでは割礼する赤ちゃんが多いようですが、かかりつけの産婦人科医に聞いたところ、割礼は一種の手術のようなものなので、生まれたての赤ちゃんには負担になるかもしれないし、大抵自然に剥けるものなので、やる必要はないと個人的には思うと言われ、そのとおりにしました。

  • I’d like baby’s medical exams and procedures given in my presence.

産後すぐ、目に抗生物質を塗って、ビタミンKの注射を打つのですが、それらを別室ではなく同室で私がいる所でやってほしいと書きました。

After delivery

出産後にお願いしたいことを書きました。

  • I’d like to have a lactation consultant visit to learn both breast-feeding and formula-feeding.

ラクテーションコンサルタントから授乳の仕方とミルクのあげ方の指導を受けたいと書きました。こう書いたものの、私の病院では、ラクテーションコンサルタントの数に限りがあり、問題が生じた場合しか呼べないと言われたので、諦めようかと思っていたのですが、授乳に手こずっていたところ、看護師の人に「なぜラクテーションコンサルタントを呼ばないの」と言われ、あ、呼んでもいいのね笑、ということで呼びました。結果、呼んで指導をうけて本当によかったです。受けた指導についての詳細は、別の記事に書きたいと思います。

  • I’d like to avoid using opioids at my post-surgery pain relief.

帝王切開の場合、産後の痛み止めに麻薬性鎮痛薬のオピオイドが処方されるケースがあるそうで、それは希望しないと書きました。詳細はわかりませんが、聞いた話では、このオピオイドは、万が一にも間違えて日本に持ち帰ってしまうと大変だそうで、アメリカでも処分する際には、病院に返却するか、警察に行って返却する必要があり、色々と面倒そうなのでこう書きました。

  • We need 4 birth certificates at the hospital from the registrar.

市に発行してもらう正式な出生証明書だけでなく、病院では入院中に簡易式?の出生証明書をもらうことができ、4枚欲しいと書きました。市から発行してもらう証明書は、産後2週間から申請可能で、受け取るまでに数日(下手するともっと)かかります。ですので、何か急ぎの手続きがある場合は、病院発行の出生証明書があると便利です(ただし、病院発行のものでも良い場合に限ります)。例えば、日本領事館で出生届を提出する際には、こちらの病院発行のものが使えます。念の為4枚と書きましたが、実際お願いしたところ、原本は1枚しかもらえず、残りはコピーと言われたので、結局原本1枚とコピー1枚をもらいました。

  • I need to submit an application form for a birth certificate and social security number at the hospital.

入院中に、出生届の提出と、ソーシャルセキュリティーナンバーの申請を行いたいと書きました。これらは、何も言わなくても、担当の人が書類を持ってきてくれました。

 

以上になりますが、バースプランを書いて渡したからOKではなく、基本的には誰も読んでくれていないという前提でいた方がよいと思います。この内容は夫とも共有し、各フェーズで自分たちが何をしたいか、何をしなくてはいけないかの忘備録として主に活躍しました。

私が作成したバースプランのデータをアップしますので、今後どなたかの参考になれば幸いです。

バースプラン

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まり
アメリカで2人の男の子を出産後、本帰国した30代。帰国後は4匹のコリーと子育て中。アメリカ・日本での妊娠・出産にまつわる情報を発信中。 好きなものは、犬・ミステリー小説・タイムトラベルもの。