アメリカで無痛分娩で出産!その②:産後から退院まで

2021/2/27にアメリカで無痛分娩で男の子を出産しました。前駆陣痛が来てから出産までの様子はこちらの記事に書きましたが、今回は、産後の様子について記していきたいと思います。

産後当日

出産したのが4:40 pmで、それからカンガルーケアなどをして、入院の部屋に着いた頃にはすっかり夜でした。産後はおしもも痛く、まともに歩けないため、入院の部屋には車椅子で移動しました。

部屋では、私はベッドで、夫は開けば簡易式ベッドにもなる椅子(固くて相当居心地が悪かったようです…)で主に過ごしました。

母子同室で、息子は病院から支給されたブランケットと帽子に身を包んで、移動式ケースの中に置かれました。足にはバンドが取り付けられ、病院からでようとすると通知が行くようになっていました。

おしもの痛みでうまくトイレができないので、看護師がトイレの仕方を指導してくれました。
病院からもらった小さなボトルに温かい水を入れておしもにふきかけて洗浄し、産褥ショーツに産褥パッドをしいて、必要であれば鎮痛作用のある液体を染み込ませた丸いパッドをその上に前から後ろにかけて数枚しき、必要であれば鎮痛スプレー(これのみ持参。こちら↓の商品で、効果ありです!)をパッドもしくはおしもに直接ふきかけて完了です。

産後はとにかく出血量がすごくて、3時間おきくらいに同じ作業を繰り返して取り替えていました。

また、アメリカ特有かもしれませんが、sitz bathというものがあって、小さな桶にお湯をはってトイレにセットして、そこでおしもを温めることで痛みを和らげることができます。

看護師からトイレの指導を受けた後、夜7時が食事のラストオーダーということで、慌てて注文しました。

私は食事・トイレ・授乳以外はベッドに横になっていました。興奮してあまり寝付けなかったのですが、持参したホットアイマスクを活用してなんとか睡眠時間を稼ぎました。入院中の食事については、こちらの記事に詳しく載せましたが、日本の病院との差が衝撃的でしたw

入院中、おむつ替えは夫に全てやってもらいました。産後5日目くらいまでは、とにかくうんちの回数が多く(最初は黒っぽい岩のりみたいなうんちが出ます)、おしっこはあまりでず、その後はおしっこの回数がどんどん増えて、逆にうんちの回数が減っていきました。看護師からのおむつ替えの指導では、数日はうんちの粘性が高くてこびりつきやすいため、おむつに沢山ワセリンを塗るように言われました。うんちの粘性がなくなってきたら、おむつかぶれをおこさない限り、必要ないと言われました。

ベッドの脇にナースコールボタンがあり、何かあればボタンを押して看護師に来てもらうことができました。私のトイレ用品や赤ちゃん用品など、基本的に頼めば何でももらえました。看護師はみな子供好きで優しかったのですが、他にも担当があるせいか、お願いしたことをしょっちゅう忘れる人もいて笑、その場合は遠慮なく何度も呼んでお願いしてました。

入院中の子供のケアとしては、目に軟膏を塗る、ビタミンKの注射(ここまでは産後直後に実施済み)、B型肝炎の予防接種、聴覚検査、血液検査(遺伝子検査を含む)、心臓検査、ビリルビンレベルの確認があります。

聴覚検査と血液検査については、私が住むマサチューセッツ州では、The Massachusetts Newborn Screeningというプログラムのもと、みんな行うことになっています。血液による遺伝子検査は、オプションの項目が多数あって、追加で血液を採取する必要もなく、費用もかからないということで、私は全ての項目を調べてもらいました。遺伝子検査だけは、結果は後日わかります。

この日の夜にB型肝炎の予防接種を打ちました。

あとこの日にやったこととしては、授乳やトイレを記録できるアプリ、ぴよログへの記録を始めて、それぞれの両親への出産報告、アメリカで退院後にお世話になる予定の助産師さんへの連絡、次の小児科検診の予約(これをしないと退院させてもらえません。)、ニューボーンフォトの予約を行いました。ニューボーンフォトは、生後2週間までに撮影するのが理想的だそうで(それ以降はニューボーンらしさがなくなってしまう)、事前にネットで調べ、依頼したい写真家の人に予定日だけ伝えてありました。

産後翌日

おしもが痛むので、翌日の早朝から鎮痛剤を飲み始めました。かなり効果がありました。6時間おきに、Ibprofen 600 mgと、Tylenol 1000 mgを摂取しました。片方飲むか、両方飲むかと言われ、痛かったので両方飲むことにしたのですが、退院日には、片方だけでいいと言ったらTylenolだけ渡されました。

ただ、その後産婦人科医聞いたところ、片方だけ飲むならIbprofenがよいとのことでした。IbprofenもTylenolも、CVSで購入できるので、退院後1週間は、6時間おきにIbprofen 400 mgと、Tylenol 1000 mg(Acetaminophenの名称でも売られています)を摂取し、2週目はIbprofenだけ摂取していました。(薬の種類や容量などについては、必ず担当の医師や看護師に確認してくださいね!)

一口にIbprofen、Tylenolと言っても、CVSには錠剤の形や含有量などの違いに応じて、様々な種類のものが売られているのですが、私は安いのでCVSブランドのこの2つを購入しました。

また朝に子供の聴覚検査を行いました。

左耳はパスしなかったので、翌日再検査となりました。生まれたての赤ちゃんは、耳の中に羊水が残っていたりして、再検査となることはしょっちゅうあるそうです。ちなみに、翌日は左耳も無事にパスしました。

その後、担当の人が出生届の書類を持ってきてくれました。ソーシャルセキュリティーナンバーの申請も、同じ書類でできました。こちらは記入して、夕方に提出しました。出生証明書の発行申請は産後2週間後から、市のウェブサイトで行えます。また、ソーシャルセキュリティーナンバーは、退院後2−3週間で届くとのことでした。

授乳はなかなか難しく、量も全然でませんし、赤ちゃんにくわえられると乳首がとても痛かったです。毎授乳後、病院からもらったMedelaの乳頭保護クリーム(こちら↓)を塗ってサランラップをしてなんとか持ちこたえました。

退院してからは、乳頭保護器(こちら↓)をつけることで、乳首が柔らかくなるまでの間(3週間ほど)、しのぐことができました。

母乳量が少なく、赤ちゃんもおしっこを全然していなかったので、この日の夕方から、Formulaと呼ばれる液体ミルクを足しました(こちら↓)。

常温保存が可能で、開封して飲み口をセットするだけですぐにあげることができ、病院では頼めばいくらでももらうことができました。CVSなどで購入すると60mlで2ドルほどする高価なものなので(まとめ買いすれば単価はもう少し安くなります)、入院中にせがんで沢山もらって持って帰りました笑

母乳をあげている場合は、10 mlあげるように言われました。最初は忠実に10 mlを守っていたのですが、今から思えば、母乳も全然でていませんでしたし、欲しがればもっとあげたらよかったのではとも思います。生後の日数が経つにつれて、赤ちゃんの胃の大きさもぐんぐん大きくなっていくので、それに合わせて柔軟に対応していくのが良いかと思います。このボトルには60 ml入っているので、毎回残りを捨てるのがもったいないと相談したところ、別の容器であげるのならば、開封後に冷蔵庫で保管すれば1日は問題ないと言われました。常温保存の場合は、開封後1時間以内に消費するようにと言われました。

授乳の指導を専門的に行うラクテーションコンサルタントが病院にはいるのですが、人数が限られているということで、この日は担当の看護師に何度か指導を受けました。産まれてすぐは赤ちゃんも母乳の吸い方が上手ではありません。そこで、指を使って吸い方の練習をするfinger practiceを行いました。この練習後から、上手に吸うことができるようになりました!あとは、横抱き、フットボール抱きの指導を受けました。片方最低15分はあげるように言われましたが、今は10分ずつくらいでやっています。

少し休憩ができたところで、初めてシャワーを浴びました。体中痛いので、色々と一苦労でした。

夕方には、沐浴ではありませんが、sponge bathと呼ばれる、ガーゼにお湯をふくませて、洗剤でさっと体を洗うやり方を教わりました。

また夕方から、IbprofenとTylenolに加えてColaceという便秘薬(便を柔らかくする薬)も処方してもらいました。(こちら↓)

こちらは朝晩1錠ずつで、産後はおしもが痛くて力めないので、Colaceにはその後もしばらくお世話になりました。Colaceは、妊娠中からも使える薬で、コーラックのように急に便意をもよおすこともなく、くせになることもないので、オススメです。

入院中は、定期的に赤ちゃんと母体の健康チェックも入り、この日もなんやかやあっという間に終わってしまいました。

退院日

午前4時頃、残りの検査、血液検査(遺伝子検査を含む)、心臓検査、黄疸の確認を行いました。赤ちゃんは基本的にずっと寝てはいたのですが、やはり同室だととても気を使って休みきれないので、この検査をナースルームで行うということで、そのまま次の授乳まで預かってもらいました。

私の病院では、頼めばいつでもナースルームに赤ちゃんを預かってくれたのですが、基本的には母子同室推奨なので、向こうから預かろうか?とはあまり言ってくれません。退院したら早速サポートなしのノンストップ育児が始まるので、可能であれば入院中のどこかのタイミングで赤ちゃんをナースルームに預けて、休憩するのが良いかと思います

市に発行してもらう正式な出生証明書とは別に、病院発行の簡易式?の出生証明書を頼んでもらいました。市発行のものは取得までに時間がかかるので、急ぎの手続きがある場合、病院発行も受付可能であれば、もらっておくと便利です。

お昼頃、小児科医がきて、赤ちゃんの最終確認を行いました。この時、子供の血液型はいつ調べるのかと聞いたところ、気になるなら病院で検査してくれるとのことでお願いしました。しばらくして結果が判明したのですが、A型で、今後黄疸がひどくなる可能性もあるため、もともと4日後に診察予約を入れていたのですが、明日にした方が良いと言われ、変更しました。これはどういうことかというと、血液型不適合と呼ばれるもので、私はO型で、A型とB型に対する抗体を持っています。赤ちゃんの体内に移行したこのA型に対する抗体が、赤ちゃんのA型の赤血球を壊すことでビリルビンが産生されて、黄疸がひどくなるのだそうです。結果的に、翌日の黄疸検査でひっかかって入院することとなったので、この時血液検査をして、診察予約を前倒しにして本当によかったです。ちなみに、このビリルビンはひどくなると脳に移行してダメージを与える恐れがあるそうです。ですので、これから出産される方は、血液型の検査もお願いするといいと思います。

いよいよ退院するとなって、最後に産婦人科医のチェックが入るのですが、たまたま難しい帝王切開の手術が入ってしまい、かなり待たされました。息子が産まれたのが4:40 pmだったので、4:40 pmを過ぎての退院となると課金されると看護師に言われました(んなこと言われても、という感じでしたが)。

産婦人科医がくるまで時間がかかりそうだったので、このタイミングでラクテーションコンサルタントを呼びました。細かな授乳のコツ(ポジショニングや、授乳前に赤ちゃんを落ち着かせるなど)や、今後の授乳スケジュールについて、また、どこから情報を得たらよいか等、丁寧に説明してくれました。もっと早く呼べばよかったと思いました。

ぎりぎり産婦人科医のチェックもすんで、インファントカーシートに赤ちゃんをのせてウーバーで帰る準備をしていたところ、赤ちゃんの服がサイズ50-60で大きかったため、看護師に、帰り際に何かあっても責任は取れないから、と冷たく言われました。この最後の看護師だけは、ちょっと冷たい人でした。

こうして2泊の入院生活も終えて、慌ただしくウーバーで帰宅の途に着きました。初めての育児で、手続きもあったりと、2泊の入院生活はあっという間に終わりました。おしもはかなり痛みますし、骨盤もぐらぐらで、体中ボロボロではありますが、無痛分娩のおかげで体力消耗は少なく、早く自宅での新生活に慣れたかったので、2泊でちょうどよかったかなとも思います。この日の晩ごはんは、お刺身を沢山食べました笑

帰宅後からの育児についてはまた次の記事に書きたいと思います。

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まり
アメリカで2人の男の子を出産後、本帰国した30代。帰国後は4匹のコリーと子育て中。アメリカ・日本での妊娠・出産にまつわる情報を発信中。 好きなものは、犬・ミステリー小説・タイムトラベルもの。